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政府が景気判断を下す際に、多くの景気指標を参考にしているのは言うまでもないが、「景気動向指数」はその中で最も有力な指標であることはだれも否定しないだろう。
この指数は、金融、生産、雇用など景気に敏感に反応する29の指標を合成して、景気の過去、現在、将来を判断しようとしている。この景気動向指数は株価、住宅着工、機械受注などの景気の動きに先行する指標(景気先行系列)、有効求人倍率、鉱工業生産、所定外労働時間指数などの景気の動きに一致する指標(景気一致系列)、法人税収入、失業率、家計消費などの景気に遅れて動く指標(景気遅行系列)の三つの系列から景気動向を判断しようとする。このうち特に重要なのが景気の一致指数だ。
これは二指標から構成されており、これら指数の半分以上が三カ月前と比較して上昇していれば景気は拡大、半分以上が三カ月前と比較して低下していれば景気は悪化していると見るが、こうした傾向が三カ月以上継続しているときに、景気が拡大局面、あるいは景気が悪化局面にあると判断することになっている。景気動向指数には次のような特徴があるので、景気指標として参考にする場合には十分の注意が必要である。
景気の現状を判断するには、一致系列指標の過半数である6指標以上が三カ月前よりも改善していれば景気はよいと判断する。逆に、6指標以上が悪化していれば、景気は悪いと判断する。
同数であれば改善も悪化もしない現状維持と判断する。先行系列三指標のうち50%以上が三カ月にわたって改善を示すときには、景気は回復局面にあると見る。
先行系列は通常は三カ月から六カ月先の景気を見通すと言われているから、先行系列が数ヵ月間にわたって50%を上回ってくれば景気回復の予兆となろう。逆に先行系列の半分以上が数カ月にわたって50%を下回れば不況色が強まっていると判断する。
景気に遅れて動く遅行系列は失業率、法人税収入など6指標からなるが、現実には景気先行系列、一致系列に比べると景気判断にとってあまり重要視されない。現実には景気が改善、あるいは悪化した数カ月後に遅行系列を見て、その事実を確認するにすぎず、その意味ではあくまでも事後観察である。
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